teeidee「Bannockburn Gartentee Second Flush Ernte 2007 Finest Tippy Golden Flowery Orange Pekoe(FTGFOP1)」

●熱湯五分

●水出し

テー・イデーの「2007年産バンノックバーン茶園ダージリン・セカンドフラッシュFTGFOP1」。バンノックバーン(バノックバーン)茶園は、ダージリン・ウェスト(Darjeeling West)地区のダージリン市街に程近い、標高1400ｍ前後に位置する、比較的小さな茶園。最古参の茶園の一つだが、作付け面積は約139ヘクタールで、生産量は80〜90トン程度。近年、オーガニックに切り替えたようで、現在は全面移行中(――BIO認証100％には至っていない模様)とのこと。オーガニック故、茶殻を検分するとウンカ芽が含まれており、写真では分かり難いかもしれないが、赤みがかった紫色、或はレンガ色に変色した、それらしき茶葉が若干含まれていた。
2008年産のものは変り種が多かったが、2007年はある意味順当な、ファーストらしいファーストだったナグリファームにセカンドらしいセカンドのバンノックバーン。セカンドらしい甘い円熟な芳香を漂わせ、水色の色は綺麗なルビー色で映えがよく、光の当たり具合によっては光冠を帯びる。香りは甘いモルト風でもあるが、マスカテルのようでもある。淹れ方によっては、果実香より花の香りが強く出る時もあって、少々判断に苦しむ。渋味は程好く飲み易い。四つの中では一番安定感があり、ストレート、ミルク、水出し、いずれでも存分に楽しめるものだった。殊に水出しは甘く華やかに仕上がり、四つの中では最も優れていた。ストレートではそれほど抜群に傑出した味でも、香りでもないのだが、水出しにするや隠れ気味だった果実香が表に出て甘露の如き風味になる。水出しにしても水色は明るいルビー色を呈し、渋味も程好く出ている。これは美味い。