花水木「Ceremonie」





ダージリンとキーマンのブレンド「セレモニー」。100gで1260円。ブレンドとしては比較的オーソドックスらしく、同じブレンドは他社でもいくつか散見された(――例えば、ルピシアには同名のダージリンとキーマンのブレンドがある)。ブレンドの方向性としてはトワイニングの「プリンス・オブ・ウェールズ」(キーマンのみのブレンド)に近い。語弊を恐れずに簡単に言ってしまえば、飲み易い(癖をやわらげた)キーマンであろうか。
燻の香りと華のような香りが主体なのだが、華の香りは爽やかとか、軽やかな香りではなくて、キーマンのスモーキーな香りの影響か、ずっしり重たい香り。渋味はダージリン的な爽やかな渋味(――緑色掛かった茶葉をちらほら見かけるので、ダージリンはファーストフラッシュのものを使っているだろうか)だが、ミルクとの相性は良くなかった。水色は明るいルビー色を呈するが、蒸らし時間や茶葉の量で違いが大きく出る。蒸らし時間は二分半から三分半程度が良かった。
不思議と、その時々でキーマンの印象が強かったり、そうでなかったりする。キーマンの類が苦手な人には、もとよりあまりすすめられないブレンドだが、飲んでみてダメだった時は、紅茶の淹れ方としては正道ではないが、一分から三分ほど、ポットに茶葉を入れずに湯を注いで、湯冷まししてから淹れるとスモーキーな香りが少し軽くなり、甘い風味が前に出て来るので、ダメだった時は試してみて欲しい。