素麺サラダ


秋ならばまだしも、立冬も過ぎたこの時分になると、夏場に買った素麺の類を持て余すようになる。煮麺は独特の芳香を持つが、どうにもあの触感が苦手である。そういう訳で春雨サラダやサラスパのように使ってみる事にした。
まずはキュウリとダイコンと赤パプリカとサラダ茄子の千切りを酢水にさらしたあとに塩をかけてしんなりさせたあとに冷水ですすいで、ぎゅっと絞って水気を切る。豚肉はさっと茹で(――深めの皿にいれて日本酒をふりかけ、レンジで蒸しても良いかもしれない)、水を切ったら竹輪と一緒にボウルに入れて、黒ゴマ(今回のはすりごま)をふりかける。
素麺は二つに折って茹でると麺同士が絡まないので良い。茹で上がった素麺は冷水でしめて水気をしっかり切り、パスタにオリーブオイルを絡める要領で、胡麻油であえて引っ付かないようにする。油は入れすぎるとまずいが、けちっても触感が悪くなってまずくなる。油っぽいのが嫌なら、胡麻油の代わりにドレッシングでほぐしても良いかもしれない。ノンオイルでも多めに入れるとそれなりに麺が引っ付かなくなる。
今回のドレッシングはキューピーの中華風を使用。ピリッとした辛味が良く合った。夏場なら野菜サラダを先に作って冷蔵庫で冷やしておくとひんやりして美味い。この時分なら常温でも十分だろう。もとから冷めている料理なので、ちびちびと一杯やりながら、だらだらとTVでも見ながら食うのに良い。おともにスタウトのような常温で飲めるビールなんかどうであろう。量次第で飯にも肴にもなるのだが、カテゴリとしては飯にしておいた。

具の内容を少し変更したもの。竹輪と茄子を抜いて、炒り卵を入れてみた。炒り卵にはハチミツを入れて甘くしてある。ピリ辛なドレッシングとなかなか良い塩梅であった。見てくれはどっちも悪いが、混ぜた方が味のバラツキがなくて良い。元より作り方も大雑把である。饗応に出す訳でなし、なるたけ手を抜くに越した事はあるまい。