茶語「凍頂烏龍」(TB)




清涼な香りに仄かに花のような甘い香り。水色も茶葉の形状も同シリーズの「阿里山金萱」に似ている。元になった品種だから似ていて当然なのだが、阿里山に比べるとやや小ぶりの茶葉で、耐杯性に劣る。香りや味も甘さよりは爽快さが強い。熱湯一分で淹れるとやや物足りない感じがしたが、指示通り熱湯三分で淹れると甘みが強く出るようだ。爽快さがやや失われ、雑味も少々出るが、渋味はそれほどでない(――勿論一分よりは渋い)ので、これに関しては好みで変えるといいだろう。阿里山に比べると渋味が出にくいようなので、蒸らし時間の長短による失敗は少なくて済む。淹れ方にしても、ポットを使っても、カップに蓋をして淹れても、味や香りにほとんど差が感じられなかった。そういう意味でも失敗しにくく、取り扱いはしやすそうではある。なお、水出しは、爽快感のある味は悪くなかったが、香りが薄くおすすめできない。